本大学院は「修了認定?学位授与の方針」に掲げた成果を得るために、教育課程を博士前期課程、博士後期課程に区別して組み立てている。
博士前期課程では、全専攻分野に共通する科目として置いてある「専攻演習」や「研究?統計手法」に関する科目を修得することにより、各自の専攻分野における研究能力を養う。
また、大学院における学術領域を学位プログラム毎に大別したうえで、関連のある科目を組み合わせた「ユニット」 を置いた。「ユニット」を構成する科目を組み合わせ、積み重ねて修得することにより、高度の専門性を求められる職業に従事するための卓越した能力を獲得する。
この様に、研究能力と高度の専門能力を並行して身につけながら、研究指導を受けて修士論文もしくは研究成果報告を作成することにより、各学位プログラムを構築している。
博士後期課程では演習を主たる授業方法として構成し、これらをベースに博士学位請求論文の執筆に対する研究指導を行う。
いずれの課程においても、科目ごとの関連性や難易度を示すナンバリング?システムを採用することにより、各々の系統立った学びが明確になるようにしている。
以上のような枠組みに基づき、それぞれの専門分野の特質に応じ、以下のように教育課程を編成している。
(1)教育課程の特色
情報化の加速とそれに伴う知識量の増大、あるいは社会人教育や生涯学修の拡大の傾向にあわせて次のことを教育に取り入れている。
①学士課程教育では到達し得なかった応用学術面での専門知識の深化
②要求される知識量の増大に伴う、大学卒業生の再教育を含む社会人再教育
③優秀な留学生を可能な限り受け入れる教育方針の展開
(2)教育方法?実施体制
本大学院では人文?社会?自然のどのような分野の学士課程を卒業した者であっても、柔軟に組み合わせて研究することを可能とし、様々な職業的背景を持つ社会人や留学生を受け入れ、専門分野の研究者及び高度専門職業人の養成に対応する。
(3)学修成果と研究成果の評価
学修成果を評価し認定するために、「修了認定?学位授与の方針」に定められた項目と、教育課程の特色、教育方法や実施体制により示された、課程と科目が目標とする到達度が学生自身にとってどの程度であったかを適切に判断する。このため、求められる学修成果と評価基準は科目それぞれで設定している。
以上のような個々の科目における学修成果の評価の上に、それぞれの課程における学修活動の集大成として、また、 それぞれの課程修了者にふさわしい能力獲得の証明として、研究成果をまとめる段階に進む。
博士前期課程においては修士論文もしくは研究成果報告を選択し、必要な研究指導を受けたうえで、修士論文もしくは研究成果報告の審査及び最終試験に合格することが必要である。博士後期課程においては、主題を設定し、博士後期課程の研究指導を所定の年数受け、博士学位請求論文に取り組み、第一次試問と第二次試問及び学力試験を経て博士論文の審査と最終試験に合格することが必要である。